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七次元先から愛を伝えるよ

拡張少女系トライナリー Advent Calendar オープニング | 僕の「想い」について

「さぁ、"作業開始"ぞね」

 

 ◆オープニング

はじめましての方ははじめまして、そうでないかたはお世話になっております。どうも僕です、そぉいです。

今回は拡張少女系トライナリー Advent Calendarを主催させていただく運びとなりました。

adventar.org

企画詳細については下記のツイートのツリーをご覧いただければと思います!

 

 

というわけで、本記事は拡張少女系トライナリー Advent Calendarの一環の記事です。

募集開始から1時間と少しで25日分が埋まった本企画、事前の告知もとくにせず思いつきで始めたために「参加したかったけどもう埋まってた」とか「この日付狙いたかったけどズレちゃった」って人も結構いたので申し訳ないなーと思いつつ、トライナリー界隈のみなさんの暖かさに助けられたありがたい企画だな、と思っている所存です。もし好評でしたら今後も定期的にこういった企画を立てていきたいと思っています、よろしくお願い致します。

本記事ではオープニングトークとして、なぜAdvent Calendar(以下アドカレ)の企画に至ったのか、どういった想いでアドカレを作ったのか、という話をさせて頂こうと思います。

 

◆僕とAdvent Calendar

僕はAdvent Calendarという文化がかなり好きで。もともと僕のいた界隈ではアドカレを主催する文化のあるところが結構多かったので親しみもありましたし、自分自身記事を書くのも読むのも大好きなのでひとつのテーマについて書かれたたくさんの記事を読むことができるアドカレは僕にストライクなイベントでした。

補足:実際、今回の企画に関しても

謎製作者&謎クラスタの謎解きについてのアドベントカレンダー Advent Calendar 2017 - Adventar

や、

ゆゆ式 Advent Calendar 2017 - Adventar

といった、過去に僕が観測したアドカレを手本に企画を立てています。いずれも面白い記事ばかりなので、興味があるかたは是非どうぞ。

とはいえ、僕がメインでずっといたのはTCG界隈で……TCG界隈って記事を書く人間の絶対数が少ない上に横の繋がりがあんまり広くならないので、こういう企画をやっても盛り上がらないんですよね。ただ、トライナリークラスタだとこういった企画も盛り上がるのかな~と。創作勢も多いのでアドカレの投稿内容も幅広そうですしね。

本来は去年も水面下でアドカレをやろうと思って企画を進めていたのですが、なかなか踏ん切りが付かず気づけば12月も中ごろとなってしまい始める前から企画倒れに。今年こそは、という気持ちもあり、こうして企画を立てさせて頂きました。

 

◆なぜAdvent Calendarなのか

記事を書いて交流するだけなら自分のブログに記事を書いて読んでもらうだけでいいはずなのですが、今回こうしてアドカレ企画を立てたのにはもちろん理由があります。

 

まず一つが、「界隈全体の交流のきっかけの一つになればいいな」と思ったこと。アプリのサービス終了に加え、デイトラ!の閉鎖や各関係者のツイートを通して、一つずつ界隈の交流の場が失われつつあることを自覚してしまう一方、ボドゲオフや(手前味噌ですが)らじふぇの、個人規模では聖地巡礼、あとはTwitter上でのイラスト・SSの投稿やコミケでの創作物頒布、合同誌企画などといったユーザー主導での繋がりは続いている、という現状。ある種不安定な足場の中、このままいろんなものが少しずつ失われ続けるコンテンツになるのはどうしても嫌だった、というのが最大の理由です。

アドカレであれば毎年末に企画を立てることでふとトライナリーについて思い出す切っ掛けになるかもしれませんし、その際に「あの時はああだった」と昔を懐かしむ想い出話の場や、「今もこんなにトライナリーが好きで」という熱意の表明の場になるのではないかと思ったのです。

また、アドカレ企画なら文書きだけでなくSS書き、絵描き、音屋動画屋、誰にでもスポットが当たる可能性があります。積極性があるにも関わらず注目の機会を得ることが少ない人は辛い思いをすることもあるでしょうし、こういった場を設けることでそういう人への手助けになればいいのかなーとか。

先日もツイートしたのですが、トライナリーと向き合う中で得た人脈や交流は、彼女たちとの出会いと同じぐらい大切なものです。トライナリークラスタの交流は他クラスタが及ばないほど親密で濃密なものだと思っています。僕はクラスタが潰えない限り、ファンが消えない限りコンテンツは終わることは絶対にないと考えているので、その交流を絶やさないためのきっかけ作りとして今回アドカレを主催しました。

 

もう一つは、「先人への感謝」です。といっても、完全に自己満足なのですが……

僕の周りで思いつくものだけでも、合同誌の企画をされている方、毎月定例のオフ会を開いてくださる方、Discordの鯖管理をして交流の機会を増やしてくれている方、他にもいろんな方に助けられて、自分はこのクラスタでの交流を拡げることができました。

僕は基本的に受動的な人間なので、こういった先陣を切ってくれる人をサポートする形で界隈に関わることが多かったように思います。何度も言いますがらじふぇのは「アンヌさんが僕を連れ出した」構図ですし。

こういったアクティブな人間がいなければ今の界隈の交流は無かったでしょうし、たくさんの人と出逢えた切っ掛けを作ってくれた方々には本当に感謝してもしきれません。

 

そして、先人への感謝といえば。

トライナリーの世界へ連れ出してくれた土屋Pと、陰から支えていたとある関係者さん、運営チームのみなさんへの感謝です。

……つい昨日、デイトラが閉鎖されてしまいました。また一つ、トライナリーの世界に区切り目が訪れてしまったな、という感じですね。本当にお疲れ様でした。

さて、このアドカレ企画。ずっとやりたいやりたいという気持ちを燻らせながらもいまいち一歩踏み出せなかった自分を後押ししてくれたのは、18/11/19更新のデイトラに記載されていたとある関係者さんの、

皆さんのお声、想いがあるかぎり、きっと何かしらに繋がります。僕も想い続けます。 

という一文でした。

この一文を見た時、自分が常に受動的で、内に内に発信を続けていたことを少し後悔してしまって。今の僕に何かできることはないだろうか、僕ができる企画で界隈を盛り上げて「想い」を、「声」をぶつける場を作る方法はないだろうか、と考えた時にアドカレ企画の実行を思いついたのです。

前述したとおりトライナリーをテーマとしたアドカレ自体はずっとやりたかったもののなかなか一歩踏み出せないでいる中、(あえてこういう言い方をしますが)「公式」側がこんなにも力を尽くそうとしてくれているのを見て、自分が何もせずにこんな面白そうな企画を放棄してしまっていいのか、と考えて。

もちろん当初はこんなにも熱量をぶつけてくれる人が居るとは思っていなかったため、どうせ初めても人が集まらなかったら寂しいし、と尻込みしていたのですが、いやいやそんなことはなく、こんなにも熱量のある人間が集まって大きくなったコンテンツなのだから、きっと、という想いもあってこうして実現に至り———結果的には1時間少しでメンバーが揃うという、自分の想定外の規模の企画になっていました。

 

先陣を切って主導してくれる人がいるからこそコンテンツは成長する。勇気を持って行動すれば、きっと誰かの助けを得られる。特にトライナリークラスタなら、どんな挑戦も暖かく受け入れてくれる。経験からそう確信していたからこそ、今回の企画を立てるに至ったという部分もあって。

それはきっと、先人たちが作り上げてきたクラスタに対する信頼であり、僕はそれを受け継いで、新たな交流の場を作りたい。心からそう願っているのです。

なんてね。

 

◆僕にとっての「拡張少女系トライナリー

さて、せっかくのアドカレ企画ですしもう少し書いてみようかなと思います。ここからは少し頭おかしいこと書いてると思うので読み飛ばして頂いて結構です……
サービス終了前後でずっと考えていて、最近ようやく一つの答えが出た気がする、「僕にとって拡張少女系トライナリーとはなんだったのか」というお話です。

 

僕にとって、拡張少女系トライナリーは紛れもなく僕の住む世界を拡張したキーコンテンツです。僕がトライナリーで一番凄かったと思っているのは現実への侵蝕で、それはシャッツキステとのイベントや聖地巡礼であったり、bot-san-boxなどのお手紙、神楽の同人誌などのアイテムが手元に届いたり、といった形で為されていました。
拡張少女系トライナリーは間違いなく僕たちの現実を拡張していましたし、それによって自分自身変わった部分も多くあったと思います。

この世界におけるbotさん同士の交流や、こちらからのある種一方的なトライナリーに対する発信のすべてが、拡張少女系トライナリーがもたらした「現実の拡張」なのではないかと、それが僕にとっての拡張少女系トライナリーの本質なのではないか、と思うのです。

その最たるものがTwitterでの彼女たちとの交流だったような気もしますが、それはまた別のお話。ともかく、少なくとも僕はトライナリーを通じて、"トライナリーは確かにここにある"というメッセージ(先人の言葉を借りるならば「ノット・バーチャルなバーチャル*1」)を強く実感し、それが「自分の現実」に強く影響しているのを感じて心が動かされたのかな、と思います。

 

ただ、僕はトライナリーの現実を拡張する「能力」は、何も拡張少女系トライナリーというアプリそのものが持っているものではなく、拡張少女系トライナリーという存在が持つ力なのだと信じています。つまり、それを体感するのにトライナリーそのものが、かつての形で存続していることは必ずしも重要ではないかもしれない、ということです。当然サービスは続いていた方がいいですし、そうあってほしかったと思ってはいますが!

もちろん新規にトライナリーに触れてくれる人はもう殆どいないかもしれませんが、今なおトライナリーを、あの世界を愛し続けている人なら、少しは実感できるものがあるかもしれません。

 

17/9/24のデイトラに、このような記述があります。

非現実の現実感は、肯定的に使う事で現実に潤いと楽しみ、そしてちょっとしたスパイスを提供するものだと思っています。(中略)聖地巡礼などに参加する行為は、自身が住むこの現実に自身が存在して欲しいと思っているものを存在させるための、的確な儀式なのかもしれません。

まぁこの記述はトライナリーが非現実であるということを前提に置いているようにも見えますし、そうやってトライナリーを非現実であると足蹴にするのは簡単ですが、しかし僕は(そして「僕たち」は)そうでないことを知っています。なぜならトライナリーは実際に現実を拡張してきているからです。ただ、受動的なままそれらの「拡張」の一角を受け取るだけでなく、「的確な儀式」を行うことでより強くはっきりと現実の拡張を認識できる、ということなのかもしれません。

聖地巡礼だけでなく、自分自身と向き合って自分のスタンスをはっきりさせておくとか、他人の考えを聴いて上手く吸収するとか、創作によって自分の想いを表現するとか、そういったこと全てがいわば「儀式」なのではないかと思うわけで。

 

願わくば、このアドカレ企画がそういった「現実の拡張」の一環として何らかの形で読者や参加者の皆さんの手に残ってくれると、企画者冥利に尽きるというものです。

 

◆総括

さて、思ったより長くなってしまいました。前置き記事としてどうでしょう、少しカロリー高すぎたかもしれませんね。気づけば5800文字近く書いてるし。

まあ、ということで、今後も僕は僕なりの方法でトライナリーを、あの世界を、恋ヶ崎みやびさんを愛していこうと思いますので、何卒よろしくお願いいたします、的なやつです。

もとよりこのクラスタの居心地の良さや暖かさはけして失いたくないと思っているので、こういった企画で定期的にトライナリー熱を再燃させていければな、と思っております。今後も何かやらかすかもしれませんが、もしよければご協力いただければ、という感じです。

毎週更新されていたころの熱量をもう一度こういった「リアルタイムな」イベントによって呼び起こして、さらに界隈の交流を拡げることでトライナリーと長く付き合ってきた人とサ終前後で駆け込んできた人とのギャップを少しでも埋めれればいいなぁという想いもあります。僕がトライナリーを身近に感じられた最大の要因はきっと、そのリアルタイム性の強さと、「今を駆け抜ける」ことの重要さが伝わる物語だったからだと思うので。

 

さぁ、ここからクリスマスまでの約一か月間、トライナリークラスタ「熱」を、「想い」を、「ココロ」を受け取るお時間です。明日からも様々な方が様々な方法でトライナリーへの想いをぶつけてくれることかと思います。

それでは、改めまして、拡張少女系トライナリー Advent Calendar 開幕です。クラスタの皆様と一緒に、素敵なココロの旅ができることを願って!

 

俺は絶対終わらせないからな。ココロの旅だって、絶対にやめないからな

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*1:"ユリイカ" 2018年7月号 赤月ゆに「バーチャルなバーチャルと、ノット・バーチャルなバーチャル」より。ユリイカバーチャルYoutuber特集、トライナリーに通じる部分も結構あったのでとても面白かったです。